失恋をした君と私の恋
☆奈々side
「こんにちわ…、」
「え…お前1人?」
私は、志賀くんの
お見舞いに来ている。
涼太が先行っててと
言っていたものの、
志賀くんと2人には
なったことなかったから
学校からゆっくり来たし
志賀くんの家の前で
涼太を待ったり…したけど
涼太は現れなかったから。
だから、しぶしぶ
緊張の中チャイムを押した
「涼太がこの後くるよ。」
私がそう言うと、志賀くんは
にこっと笑ってから
「入れば」と言ってくれた。
ガチャン。
志賀くんの部屋だと
思われる場所に案内された。
………………………。
…………………。
会話もない状態で
とても耐えられない…。
「りょ、涼太…遅いねっ」
来て数分もたってないのに
もう何10分もいる感じ。
「あのさ、」
「へっ?」
「お前、涼太が好きだろ?」
「っ!!///」
ベットに座る志賀くんは
私の顔を見て、ふっと笑い
「その顔じゃ正解だな」
といって立ち上がった。
ぐいっ。
「え?え?なに?」
志賀くんは、私の腕を掴み
どこかに連れて行こうとする
「宮田。帰りな」
「え?なんで!?」
「涼太が好きなら…
傷つきたくなかったら…
帰ってくれ。」
「病人置いて帰れないよ!」
私は志賀くんの手を
振り払ってから背中を押して
志賀くんを部屋に
戻そうとした。
「知らねーからな。」
「え?きゃっ」
志賀くんに腕を掴まれて
「えっ?」…抱きしめられた
「好きなんだよ。宮田。」
聞こえたのは、
志賀くんの悲しそうな声。