失恋をした君と私の恋
☆沙羅side
「あそこにいる人にね、
この飴をもらったの。
お礼いいたいけど…。」
頬を少し染めた奈々が
そう言いながら見ていた人は
涼太だった
涼太、敬斗とは
小さい時からの仲。
いわゆる幼なじみで、
いつも一緒にいた。
高校も涼太と敬斗が
ここを受けると言ったから
私もここを受けた。
「仲良いんだねっ」
屋上から戻って教室に来た時
奈々が言いながら席に戻った
「仲良いだけじゃ…嫌。」
誰にも聞こえない程
小さな声で言った。