金星ロマンス
「あ、もしもし?うん、何?あっまじで!ごめん今日部活あるし先帰ってて!ん。じゃあねー。」


彼女からの着信だってわかったのは携帯を見た時の、電話してるときの顔がすごく優しくなるから。目を細めて、愛しそうに笑うから。


「どうかしたの?」
「今日里枝が一緒に帰らないかって」
「何で断ったの?帰りゃいいじゃん」

携帯をパチンと閉じて、だってさーと視線が宙をさまよってわたしに戻ってくる。

「部活終わんの6時だよ!暗い時間に出歩くと危ないしさそんな時間まで待たせんのは申し訳ないじゃん」
「意外としっかりしてるんだ」
「意外とって何~」

< 11 / 11 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop