私のかえる場所

そろそろ昼休憩終わるなー。
片付けていると亮がいきなりこっちを向いた。

「キスしていい?」

どうしていつも突然なんだろうか。
手を繋ぐのは断りなかったのに
キスは断りがいるのか?
てか、聞かれた私は
何と答えるべきなの?

あんまり亮が真剣な顔だから
笑ってしまった。
「あは、聞くの?
いいよ。」
私は目を閉じた。

亮が近づいてくるのがわかる。
春の匂いを感じた瞬間
暖かいものが唇に触れる。

唇が離れ私たちは目が合った。
お互いに恥ずかしくて
何も話さない。
< 35 / 78 >

この作品をシェア

pagetop