絡む指 強引な誘い 背には壁 Ⅱ
腕に手をかけてくるが、構わず包み込む。
「好きだ、香月」
沈黙になることは予想していた。
「もう二度と何も起こらないように、俺がちゃんと守ってやる」
「……」
その表情は髪の毛が邪魔をしていて、この角度からは見えない。
「嫌か?」
「え、あ……と、つぜんで……」
「今は仕事で話をしてるんじゃない。プライベートだから、安心して話せばいい。例え、それを断ったからといって、俺はお前に何もしない。今まで通りだよ、自信はある」
「え……え……」
完全に動揺してしまって、ただワイシャツの腕に手をかけているだけで、固まってしまっている。
「江角にはばれていたよ……正直驚いた。香月を見る目が違うって言われた」
「え……」
「はったりかもしれないがな」
「そんな突然……私……」
「……深く考えなくていいよ」
宮下はようやく腕をはずし、また、頭を撫でる。
「ただ……やっぱり気になるんだ。その、今までに色々なことがあったし。江角とのことを倉庫で見たときだって、かなり悩んだ」
「……すみません」
「だけどそれは半分以上はプライベートな気持ちだった」
「……」
「誰かが守るくらいなら、俺が自信を持って守る……」
しばしの沈黙。その間、宮下は何も言わなかったし、香月も息をするので精一杯のようだった。
「……多分、その……」
息が整ってから、ようやくはっきりと喋ることができる。
「私が相談とか、しすぎたんですよね。その……なんというか……、心配をかけさせすぎてしまった、というか」
曖昧な言い回しでも、どうにか言うことに成功した香月は少し笑顔を見せた。
「言ってる意味が分からない?」
「え……」
香月はようやくこちらを向いた。目と目がちゃんと合う。
「好きだよ、香月」
「好きだ、香月」
沈黙になることは予想していた。
「もう二度と何も起こらないように、俺がちゃんと守ってやる」
「……」
その表情は髪の毛が邪魔をしていて、この角度からは見えない。
「嫌か?」
「え、あ……と、つぜんで……」
「今は仕事で話をしてるんじゃない。プライベートだから、安心して話せばいい。例え、それを断ったからといって、俺はお前に何もしない。今まで通りだよ、自信はある」
「え……え……」
完全に動揺してしまって、ただワイシャツの腕に手をかけているだけで、固まってしまっている。
「江角にはばれていたよ……正直驚いた。香月を見る目が違うって言われた」
「え……」
「はったりかもしれないがな」
「そんな突然……私……」
「……深く考えなくていいよ」
宮下はようやく腕をはずし、また、頭を撫でる。
「ただ……やっぱり気になるんだ。その、今までに色々なことがあったし。江角とのことを倉庫で見たときだって、かなり悩んだ」
「……すみません」
「だけどそれは半分以上はプライベートな気持ちだった」
「……」
「誰かが守るくらいなら、俺が自信を持って守る……」
しばしの沈黙。その間、宮下は何も言わなかったし、香月も息をするので精一杯のようだった。
「……多分、その……」
息が整ってから、ようやくはっきりと喋ることができる。
「私が相談とか、しすぎたんですよね。その……なんというか……、心配をかけさせすぎてしまった、というか」
曖昧な言い回しでも、どうにか言うことに成功した香月は少し笑顔を見せた。
「言ってる意味が分からない?」
「え……」
香月はようやくこちらを向いた。目と目がちゃんと合う。
「好きだよ、香月」