君が過ぎた季節
別に気にすることないのに。そう思いまた笑いそうになる。
それをどうにか抑えて彼女を見据える。
「いいよ、気にしなくて。狙ったわけじゃないんだろ?君」
「…すみません。」
「いいって。あ、そういえば新入生でしょ、ここにいてもいいの?」
新入生は教室で説明を受けているはずだ。
それを伝えれば彼女は
「ああ!!そうだった!1-Bってどこですか!?」
思い出したように慌て出した。
どうやらクラスに行く途中で迷ったらしい。
校舎内で迷うってどうなんだ。
「あああ…もうダメだぁ…」
「取り敢えず、教室まで案内するから行こう?」