夢の途中

昔から日本史やらなんやら細かい事が苦手な惠瑠に対し、康介は何でもこなしてしまう天才肌。もちろん勉強もできるがスポーツも万能、おまけに顔立ちがいいからよく女の子から差し入れなどもろもろ貰っている。



性格もどっちかというと穏やかで周りに優しくて、何よりも惠瑠にとってはかけがえのない存在なのだ。幼い頃からの腐れ縁。





しかし、まあ弱点っていうかなんというか、康介はかなりの歴史マニアということぐらいだろうか。特に新撰組には詳しくて、そういえばよく惠瑠に熱く語っていた。


ふとその事を思い出して、そういえば、と納得した。

と言っても肝心の内容は、ほとんど聞き流していたからあまり覚えていないが。





「なあ、いっちー早くやろうぜ」



嬉しくて早く始めたくてしょうがないのか満面の笑顔の康介





「ん、そうだな」



「あ、そういやあ授業じゃ芹沢鴨について詳しくやらなかったけど、何でだよ」



「いや、何で…って言われてもなあ…。とくに芹沢鴨はあんまり触れないからなあ…」



康介のいきなりのブーイングに市原も苦笑気味。康介からの様子だと芹沢に何か思い入れがあるみたいだ。





「なに康ちゃん、その芹沢なんたらが好きなの?」



「芹沢鴨だ」



名前ぐらい覚えろ、と市原からツッコミが入ってしまった





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