魔法の国

少年



「…やあ」









突然聞こえた声にビクッと体を震わせる






勿論私ではない
私は最初から一言も喋ってはいない












「ねぇ、答えてくれないの?」







見ると真っ黒い髪で緑色の瞳の少年がいた










「…聞いてる?」




「…あ、ごめんなさい」






フフ、と少年は笑うと
「謝ってほしい訳じゃないんだよ」








私だって謝りたい訳じゃないわよ

心の中で反論してみる










「…貴方、誰?」


一番気になったことを聞いてみる









「それは今君に必要なこと?」






…は?
こいつは何を言ってるんだろうか







< 5 / 25 >

この作品をシェア

pagetop