魔法の国
少年
「…やあ」
突然聞こえた声にビクッと体を震わせる
勿論私ではない
私は最初から一言も喋ってはいない
「ねぇ、答えてくれないの?」
見ると真っ黒い髪で緑色の瞳の少年がいた
「…聞いてる?」
「…あ、ごめんなさい」
フフ、と少年は笑うと
「謝ってほしい訳じゃないんだよ」
私だって謝りたい訳じゃないわよ
心の中で反論してみる
「…貴方、誰?」
一番気になったことを聞いてみる
「それは今君に必要なこと?」
…は?
こいつは何を言ってるんだろうか