2年3組乙女事情

「え?」



小さく呟いてから顔を上げると、実涼ちゃんが不思議そうな顔をした。


そんな実涼ちゃんに、にこっと笑いかける。



「あのさ、明日から、くるみも一緒に走っても良い?」


「え?くるみちゃんも?」


「うん。実は、くるみも昨日体重計乗ったら太ってて……痩せたいの。
でも、くるみのお母さん、お料理大好きだから、食事抜いたり、減らしたりはできなくて」


「じゃあ、一緒に走ろう!
私も、くるみちゃんと一緒の方がやる気出るし!サボらなくて済みそうだしね」



そう言うと、実涼ちゃんはにやりと笑った。


その顔が、ジャージのおかげで少し格好良い。



「あ!ねぇ、これから、お買い物にでも行かない?」


「え?」



ジョギング中の実涼ちゃんには、突拍子もない提案だったかな?



くるみを見ながら目を丸くした実涼ちゃんに、にっこり微笑む。



「くるみね、ジャージって学校のしかないの。だから、可愛いジャージを一緒に買いに行こうよ!
そしたら、気分も楽しくなるし、くるみ達らしいジョギングになるんじゃない?」



幸いなことに、ここはまだ家からそんなに離れてない。



確か、くるみちゃんのお家は少し離れてるけど……服ならくるみのに着替えれば問題ないしね。



お金は……何とかなるよ。うん!


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