2年3組乙女事情
「あぁ、再来週でしょ? 担任との二者面談」


「再来週か。面倒臭いなぁ……」



隣で頬を膨らませる果歩ちゃんの持つオレンジジュースは、100パーセントじゃない甘いヤツ。


これも、ものすっごく果歩ちゃんらしい。



……会話の内容は、ものすっごく可愛くなくて嫌だけど。



「亜希帆ちゃんは、進路ってもう決めた?」


「え?あたし? まだ全然決めてないよぉー。特になりたいものがあるわけでもないし。瑛梨奈ちゃんは?」


「うーん……一応決めてるけど」


「うそぉっ!?」



思わず声を上げたあたしに、瑛梨奈ちゃんは苦笑いを見せた。



小さく肩をすくめるところが、何となく可愛い。


これがギャップ萌えってヤツ?



「うん。まぁ、これからどのくらい成績が伸びるかもわからないし、何とも言えないけど……」


「それでそれでっ?卒業したらどうするの?」


「あー……秘密」


「えぇーっ!?」

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