2年3組乙女事情
仲、そんなにも良かったっけ。
私達って……――――
走馬灯みたいに今までのことがたくさん浮かんできて、胸がぐっと詰まる。
良くないじゃん、全然。
違和感があるじゃん、いつも。
居心地……、良くない時がいっぱいあったでしょ?
「私忙しいから帰るね。じゃあ」
2人の反応なんて無視して、私は思いっきり笑顔を向けた。
くるっと背を向けて、そのまま歩き始める。
「ちょっと、七瀬ちゃん!?」
びっくりしたみたいな表情をした聡さんが慌てて追いかけてくる。
今までの倍くらいのスピードで歩きながら、私は大きく息を吐き出した。
「七瀬ちゃん、待って!もうあの子達はいないから。少し落ち着こう!」
どのくらい歩き続けたんだろう。
スピードを緩めなかったせいで、わき腹が少し痛い。
息を上げながら、それでも笑顔を崩さない聡さんを見て、何となくぐるぐるした気持ちが湧き上がってくる。
「どうしてあんなにへらへら笑ってられるの?」
「え?」