2年3組乙女事情
「だから何?」
せっかくいいところなのに……。
そう思いながら、のろのろと亨を見た。
そしたら、さっきよりも亨の顔が大きく見えて……。
すぐに、唇に不思議な圧迫感があった。
「え?」
今まで通りの解放感に気付いたあたしは、わけがわからなくて、ただ首を傾げた。
亨の顔は、恐いような、優しいような、悲しいような……
とりあえず、変な感じになってた。
「どうしたの?亨……」
「玲ってさ、すっげぇ鈍感」
「そんなことないよ」
「そんなことある」
机を挟んで反対側にいた亨が、あたしの肩にぽん、と両手を添えた。
まっすぐな目を見る。
もう、さっきまで夢中だった本のことなんて、頭の中から消えてなくなった。
せっかくいいところなのに……。
そう思いながら、のろのろと亨を見た。
そしたら、さっきよりも亨の顔が大きく見えて……。
すぐに、唇に不思議な圧迫感があった。
「え?」
今まで通りの解放感に気付いたあたしは、わけがわからなくて、ただ首を傾げた。
亨の顔は、恐いような、優しいような、悲しいような……
とりあえず、変な感じになってた。
「どうしたの?亨……」
「玲ってさ、すっげぇ鈍感」
「そんなことないよ」
「そんなことある」
机を挟んで反対側にいた亨が、あたしの肩にぽん、と両手を添えた。
まっすぐな目を見る。
もう、さっきまで夢中だった本のことなんて、頭の中から消えてなくなった。