2年3組乙女事情
目の前で手をひらひらさせられて、はっと気づく。
私、嬉しすぎて妄想してた……
しかも、少女漫画思考全開だったし……恥ずかしすぎるっ!
「俺が言ったこと聞いてた?帰ったらとりあえず、メールして」
「は、はいっ!」
彼の眩しい笑顔は、やっぱり目と心にしみて
思いっきり胸が、キュンって締まった。
ねぇ、一目惚れって信じる?
あの
“出会った瞬間、恋に落ちる”
ってヤツ。
もう高校2年生で、空想と現実の区別もついちゃうお年頃の私は
一目惚れなんて、現実にはあり得ないって思ってた。
思ってたんだけど……―――――
「ヤバい……この恋、まだ終わりじゃないのかも」
修学旅行最終日の朝。
私、2年3組7番、手島栞那は……
青い海と空の下で、爽やかな恋を誓った。
〜7番 手島栞那 END〜