幼馴染と彼氏の事情
彼から出た言葉はそれだけだった・・・。

でも私が意味を考えるまもなく彼は私を抱きしめた。

「え・・・恭ちゃん・・・。」
「ごめん!!ごめんごめん!!!」

彼は何度も私に謝る。
その度に強く抱きしめられる。

「俺・・・星華がそんなこと考えてたなんて思っても無くて・・・勝手に怒って・・・。
ごめん!!」
「恭ちゃん・・・。」

彼の気持ちが十分伝わった。
凄くうれしい・・・。

「俺何度も気持ち伝えて・・・でも振られて・・・もう駄目だと思ってた。お前は俺のもとに戻ってこないって・・・。お願いだからほかのやつのものにならないでほしいって焦ってた。」
「そうだったんだ・・・・嬉しい。ごめんね、振って・・・・好きだったのに。」

今・・・凄く嬉しい。今までの中で一番。

「星華・・・。前からずっと一人の女の子としてみてた。今それを伝えられる・・・。」

そういって私の唇に優しいぬくもりが伝わった。

「好きだ・・・俺とずっと一緒にいてください。」
「はい。・・・お願いします。」

幸せだ・・・・いままでにないくらい凄く・・・。

ありがとう・・・恭ちゃん。あなたに会えて凄くよかった。




「まってよ・・・。」

すると後ろからそれを見ていた彼女が言ってくる。

「あ・・・・。」
「あたしの気持ちは!?こんな簡単に終わるの!?」

彼女は少し泣いていた・・・。

「それは・・・その・・・悪かった。」
「そっか・・・謝れば許せると思ってるんだ。もういいよ甲坂さん・・・あたしの負けだね。」

七深さんはそれをいうと中庭から出て行った・・・。

「まって!!七海さん・・・。」
「星華・・・。ごめんな・・・俺が付き合うなんて言っちまったから。あいつのことは俺がなんとかするから心配しないで。」

恭ちゃん・・・。

「わかった・・・。」

途端に会話が途切れる。

すると彼は突然私の唇に・・・


チュ・・・。


「ん・・・・!!恭ちゃん!?」
「なに?キス駄目だった?」

い・・・いきなりすぎない!?

「駄目じゃないけど・・・・。」
「ならいいよね?・・・・ん」

そう言ってもう一度口付ける・・・。
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