空の下のあの公園で
『今日は暑いですね』
そう苦笑しながらこいつは小さくブランコを漕いだ
『お前な、高校生なら夏休みくらい公園じゃなくて遊べよ』
いつからだろう?
こいつがここにいるのは…
ふと立ち寄った公園にこいつがいた
その時は会話もなく公園を去ったが、また寄ったときこいつがいた
たまに寄ると必ずいるこいつと今では会話を交わすようにもなった
毎日いるのだろうか?
そう思うくらいこいつとこの公園で会わない日はない
こいつの格好は休日でも平日でも制服
いつも長袖のシャツを少し捲っている
俺が2年前に卒業した高校の制服だった
俺が来るのはいつも夕方
大学の後コンビニのバイトを終え公園に来るのが日課になっていた
だからこいつはきっと学校が終わった後公園に来てるのだろうと勝手に推定していた