空の下のあの公園で
『風邪引いて来れなかった』
『もう治ったんですか?』
『あぁ』
そうしてまたお互い無言になる
ふと空を見上げると雲がゆっくり流れている
変わらぬスピードで流れる雲はこの時だけしか俺らの上を通らない
そんな光景をこいつとわざわざ見るために来てるのか?俺は…
『あの』
『なに?』
『僕たこ焼きの中のタコが嫌いなんです
けどタコがなかったらただの焼きじゃないですか?』
『は?』
突然意味のわからないことを言われて俺は空からこいつに視線をやる
それが妙におかしくて
『だからわかりません?言いたいこと
つまりタコが嫌いな人にとってタコを除きながら食べる人にとってはただの焼きじゃないですか?』
真剣な顔して話すから尚更おかしい
『いやわかんねーし!!お前ほんまにバカだろ?アホだろ?お前顔だけ見たら完璧なのにもう性格とか言うことがそんなんだから友達いねーんだよ』