空の下のあの公園で
『お前にはあるんじゃねーのか?来る意味』
『………別に……ないですよ』
『笑顔がひきつってる』
『ひきつってないし』
『お前は空が嫌いって言ったよな?
じゃなんで毎日来るんだよ』
『言ってないし』
『いや、言ったし』
『………』
『………まぁ、別にいいけどよ
聞く必要なかったな』
『……』
『つか黙るなよ。いじめたみたいじゃん俺が』
また遠い目をして空を眺めてやがる
『お前手どうしたの?』
右側の手だから気がつかなかったけど手の平から腕かけて包帯が巻かれているのが制服から透けて見える
『怪我しました』
『いや、んなもんわかるよ
どうしたのかって』
『さぁ?』
『ふざけてんのか?てめぇ』
『心配してくれてるんですか?』
ハハとふざけたように笑うと空にまた視線を戻す
『心配だから聞いてんだよハゲ』
『え?』
『お前頭おかしいから心配なの
わかったか?ハゲ』
『ハゲてないし』