空の下のあの公園で
『………』
できればいないと信じたい
雨の音とテレビから流れる音が頭の中をグルグル駆け回る
『………』
あれからもう30分は経った
なのに一向に落ち着かない
俺には関係ないのに
――¨それでも人間は空の下でしか生きていけなくてって¨―
何故か
『………ッたく!…なんであいつ携帯持ってねーんだよ!!!!!』
放っておけねーんだよ…
勢いよく家を飛び出す
外は土砂降りで9月だというのに肌寒く視界が雨でよく見えない
俺はそのまま傘も忘れて走り出した
公園へ……ー
『ハァ…ハァッ』
久しぶりにこんなに走った気がする
頭からつま先まで一気にびしょびしょ
そんな中傘もささずに走る俺を町いく人は不思議そうな目で見ている
ザーザー勢いの強い雨は
体を
地面を
建物を
容赦なく打ち付ける
俺は雨の中外に出るのが嫌いなんだよ…