ホワイト

悪夢


さて…と
煙草に火をつけ
メールが来るのを待つ。
この時間が一番
だいっきらい。

〜♪♪♪♪♪〜
きたきたっ…
何十件も表示されてる。
中には冷やかしする奴
25だと嘘をついて
実は50位の親父まで…。
この中から厳選し
確実に獲物を狙う。

「ゆき〜、まじめんどい」

あまりのメールの多さに
私はお疲れモード…

「私も頑張って獲物
捕まえてるんだから
りのも頑張れよっ!」

「へ〜い」

ゆきはタフだな〜。
半分すねながら
また私はケータイに
目を向けた。


!!!!!

おっと…
こいつなんか
いんじゃないかなー…

-受信BOX---------
FROM:ayrajm0321@docomo
題名:はじめまして☆
--本文-----------
やっほー!
よかったら俺に
してくんないっ☆?
-----------------

よし…決めた。
一人目の獲物はこいつ。

もう一人の私。
[ゆめ]になりきって
返事をする。
たんたんと話は進み
今から会う事に。

「ゆきっ!
私カモ見つけたから
行ってくるわ」

ゆきにそう伝える。

「まじで?
いってら〜!
私、もう少し頑張るわ」


待ち合わせ場所の
○×公園に向かって
歩き始めた。

ー…
ー………

黒のMOVE…
あっ!いた。
私は深呼吸をし、
ゆめとゆう架空の
可愛らしい女の子に
なりきり、笑顔で
車に乗り込む。

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