【完】青空星
篠原君は、私よりも半月早い2ヶ月半の入院。
サッカーの試合中に人体が切れ、筋がおかしくなったりしたらしい。
そのことを話している篠原君の顔は、どこか寂しく、そして不安が見え隠れしていた。
なんとなく、篠原君の気持ち分かる気がする。
私もスポーツをしているうえで、全治何ヶ月っていう大怪我、
不安で仕方がないしライバルと差がついていくのがつらい。
「私も、なんか分かるよ。その…、篠原君の気持ち。
不安っていうか、悔しさっていうか」
「椎名さんもなんだ。
あ、篠原君じゃなくて昴でいいよ!!」
「あ、じゃぁ私も彩でいいよ」
「了解」
そこから話の弾んだ私たちは消灯時間ギリギリまで雑談を続けた。