【完】青空星
「それがさ、よくもないんだよね」
「え??」
よくない??
どう言うことだろう。
私は首をかしげた。
「あいつさ、いっつもあぁやって、来る子全てにひどい事してきたんだよ。
おかげさまで、俺の周りに女の子は寄ってこなくなった」
私は言葉を返せない。
どう返していいのか分からない。
「だからさ、女の子と話せたの久しぶりなんだ。彩ちゃん」
そう言って、見たこともないような優しくて切ない顔をした昴君に、
私は目をそらせなかった。