【完】青空星
「あ、さっきね、ここに来る前にすげー可愛い子とすれ違ったんだ。
涙目だったけど、何かあったのかな??」
翔君の話に、私は少しだけ疑問に思う。
「その子は、どんな子だったの??」
「なんか、ザ・ギャルって感じで、
あ、そうそう、胸元のボタンめっちゃ開けてた!!
制服は確かT高校だったようなぁ…」
間違いない!!あの美織って子だ!
でも、どうして涙目だったのだろう。
「昴君、その子って、もしかして」
「たぶん美織だろうな」
「何だよ!!俺だけか、知らないの??
あんな、可愛い子と仲良くなりやがってぇ。
まぁ、彩ちゃんの方が可愛いけどな!」
「っえ?!ど、どうもぉ…」
にっこりと笑う翔君に、私もぎこちなく微笑み返した。