主婦だって恋をする
恋の終わらせ方
「ただいまー」
「おかえりなさい、ご飯できてるよ」
バイトを終えて部屋に帰ると、成美と成美の作った美味そうな夕食が待ってて、疲れが一気に吹っ飛んだ。
「いただきまーす」
いつものこたつテーブルの上には、豚の生姜焼きにポテトサラダにけんちん汁、白いご飯。
……俺の好物ばっかだ。
「あのね、慶……話があるんだけど」
俺はご飯を頬ばりながら、なに?と目だけで続きを促した。
「一度家に戻ってもいい……?」
予想だにしなかった成美の言葉に、口に入ってたもの全部の味がなくなった。
「……なんで」
お茶で無理矢理流し込んでそれだけ言うと、俺は成美を見つめる。