主婦だって恋をする
助けてのサイン
――今日は成美が居ない。
こんな日に限って……授業もバイトもない。
もともと付き合いの悪い俺は、こんな時に誘える友達も居ない。
……ひま。
昼過ぎに起きたにも関わらず時間を持て余し、テレビのチャンネルをころころ変えながらただ、ぼうっとしていた俺。
そのうち、刑事ドラマが始まって何気なく見ているうちに犯人が気になりだし、食い入るように画面を見つめていたときに玄関のチャイムが鳴った。
「……いいとこなのに」
俺は舌打ちをしたい気持ちで腰を上げ、迷惑そうな表情を隠さずに扉を開けた。