主婦だって恋をする

それから二週間が経ち、私の足はゆっくり歩ける程度にまで回復していた。



「もうすぐ退院できますか?」



いつもの看護師さんが朝の検温に来てくれたとき、尋ねてみた。



「そうですね、もう近いと思いますよ。あとで先生にも確認してみますね」



良かった……もうすぐ帰れるんだ。

安堵のため息をついて脇の下で音を立てた体温計を看護師さんに渡すと、彼女が思い出したように言った。



「そういえば、昨日ナースステーションに弟さんが来ましたよ」


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