主婦だって恋をする
太陽が傾き始め、窓から西日が射し込んできた。
そろそろ夕飯の支度、しないと。
私は服を身につけながら、まだベッドに寝そべったままの夫に聞く。
「今日は、どうしたの?」
「ん……?だからさ、成美が急に綺麗になったから」
「……別にダイエットとかしてないわよ?」
本当に思い当たる節がない。
むしろ最近は年齢が肌に表れてきたような気さえするのに……
「そうじゃなくて、なんか女っぽくなった。色気が出てるっていうか……」
「色気?ないわよそんなもの……」
そんなの、まるで私が誰かに……
「――――恋でもしてるの?」
……なんて勘のいい夫なんだろうと思った。