主婦だって恋をする

『そんなことある訳ないじゃない……だいたい、誰によ?』


『……うーん。俳優とか、韓流スターのなんとか様とか』




――どうやら夫は冗談で言ったらしい。


だけど彼の発言をきっかけに、自覚してなかった想いが芽を出して急速に私の中を支配し始めていた。




『自分の気持ちがわからないの。どうしたらいい?』



気がついたらそんなメールを彼に送っていて……



『会いに来ればわかるよ』



すぐに返ってきたメールを読んだ私は、何かを予感して胸が弾むのを感じた。


それが夫の言うように、恋と呼べる感情なのかどうかはまだ解らないけれど……


私、彼に逢いたい。


< 45 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop