主婦だって恋をする
食事を終えると成美が台所に立って皿を洗ってくれた。
「成美の誕生日なのに」
「いいのよ。作るの大変だったでしょう?慶は少し休んでて」
「……ありがと。あ、フライパンは後でいいよ」
わかったわ、と言ってスポンジを泡立てる成美。
休んでいい、と言われてもやることがないので、キッチンに戻り俺は成美を後ろから抱きしめた。
「……洗いにくいんだけど」
「気にしないで」
「………………」
無言で皿を洗い終えた成美が振り向くと真っ赤になっていて、俺は笑った。
「……お腹も満たされたし、ベッド行く?」
コクンと頷いた成美の手を取って、俺は彼女を寝室へと導いた。