主婦だって恋をする
「成美、プレゼントあるんだ」
寝室に入ると、俺は棚の上に置いてあった二つの小さな贈り物を差し出した。
「……二つも?」
「ん。どっちも安物だから」
二人でベッドに腰掛けて、俺は成美が包みを開けるのを隣で見ていた。
「……鍵?」
見ただけではピンときていない成美に、俺は言った。
「約束とかしてなくても、いつでも来ていいから」
「…………!」
「そ、ここの合い鍵」
「ありがとう。嬉しい……」
小さな鍵を胸に抱きしめるようにする成美。
まるで大切な宝物みたいに扱ってくれて、贈った方としても心があたたかくなった。
そんな彼女に一度口づけてから、俺はもう一つの包みを手に取った。