姫君と武将の幼なじみの恋事情
そんなふうに仲良く歩いていると盗賊がいて椿と嘉野丞の前に立ち塞がり彼は刀を持ち攻撃を一瞬で避けていて竹刀で倒していた。
「矢代嘉野丞といい矢代長柾(ヤシロナガマサ)の三男で跡取りではないが多少なりとも武術の心得はあるが人に攻撃をしたのは初めてだ」
「おまえ何者そこら辺の武士なんか一掃するくらい実力があるなんてまだ7歳くらいの子どもなのにおまえ覚えておくから覚悟しろよ」
そのあと気が付くと城の付近で城内に入ると中の殿である日向和清(ヒュウガカズキヨ)がすぐに嘉野丞を呼び彼に礼を言い出した。
「椿はいつも勝手に城を抜け出してどこかへ行くのだが、今まで盗賊からうちの娘を守ってくれた人は居なかったから嘉野丞とかいったな?
わしの娘の護衛としてこの城で椿の遊び相手としてあの子のそばで仲良く過ごしている相手などいなくてだが椿もおまえを気に入っている。
嘉野丞三日間やるから考えてみてはくれればわしもあの子のお転婆ぶりには城中が手を焼いていてあの子には歳の近い友人が必要なんだ。
わしももう歳だからそんなに娘にばかり気をかけていられなくて母親を亡くして以来あの子をとめられるくらいのあいてはいないんだ」
「わかりましたしかし私はまだ年齢の低い子どもですし私のように武術をしたのも日の浅いような身の上の私に本当に務まるでしょうか?」
彼はまだ歳も低くまだ元服もまだで何よりも教養があっても何もできないくらい背が低くまだまだあどけなさが残る。


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