つらつらと 書き綴る

鮮やかな世界

暗い暗い部屋の中

何時から此処にいるのだろう?

そんな事さえも忘れてしまった

私はこれからも暗い闇の中で生きていく

死ぬ時だって、誰にもみとられないし、誰にも泣いて貰えない

唯、静かに死ぬんだ

ずっと、そう思っていた



でも、此処を出る日は突然やって来た

「やっと、見つけた」

そう言って、私の手を取ったのは懐かしい匂いがする人

幼い頃、一緒に笑い合った私の好きな人

「外は綺麗だよ」

その言葉と共に開いた扉から眩しい程の光が差す









そして、其処には眩しい程の鮮やかな世界があった







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