Must not say.
ヤツは、チョークを持ったまま視線を私に向ける。

睨んでみても効果はなかった・・・。



仕方なく、椅子を引いて立ち上がった。



黒板には


『自分の気持ちを表現しよう』


と書かれている。



これを答えればいいのだろうか・・・?



答えに迷っているうちに

まだかまだかとクラス中の視線が集まる。



「・・・I wanna feel the・・・・・・love」



とっさに浮かんだ言葉。



・・・いや、
これが自分の本音なのかもしれない。



私はさっと席に着く。



「Oh, very good.」



よろしい。


私にはそう言っているように聞えた。
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