Must not say.
無事にテストが終わり、

答案が返ってきた。



学年で1位は2人。


それは、私と・・・彼だった。



勉強せずにいい成績がとれるのは

・・・きっとアレのおかげだろう。


でも彼は、違う。

正真正銘の秀才とは、きっと彼みたいなことを言うのだろう。



「全教科満点とか、凄すぎだろっ!?」


たくさんの人に囲まれて

ちょっと困った顔をする彼。



それでも少し、嬉しそうだった。




彼と違って私の周りには誰も・・・


いっ、居た。

大人しくて、頭の良さそうな女の子が一人。


「どっ、どうかしました?」


彼以外の人と話すのは久しぶりで、

少し緊張気味な私。

いつもより優しい声色で話しかけてみる。
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