Must not say.
「あぁ、あと30秒だったのにー・・・」



息を切らして屋上に着いた私を

彼は見つめながら言った。




今日は来られないと思ったんだけどな。


彼は悔しそうな表情のまま、菓子パンを頬張る。




「どうして?」


理由を聞いてみたものの、

彼は何も答えてくれなかった。





それにしても、今日はラッキーだった。




授業が終わった後、ボーッとしてたおかげで

売店に来ていた生徒は2・3人。



売店のおばちゃん以外、

誰もトビラの存在には気付いていないようだった。



はぁ・・・、一安心。
< 9 / 37 >

この作品をシェア

pagetop