Colorful Memory
架衣は私のことホントに好きだったの?

もしかして、覚えていたくなかったから…忘れちゃったの?


不安はいつも、心の中にあって。

だけど、今までの架衣の行動全てを否定するようで どうしても、自分からは考えないようにしてた。


それに、土足でズカズかと入ってきて。
簡単に、…踏みにじって。


私の心を、荒れ野原にしていった。

信じるものの消えた心ほど、弱く 儚いものはない。


私には、溢れてくる涙をとめる術はなかった。

結局、思い付いたのは 情けなくも、その場から逃げることだけで。


私はガタン、と座っていた椅子から腰を浮かせる。

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