Jelly Beans
そう、私はハリウッドで働きたいと思っていた。


小学生の時訪れた、ロサンゼルス。


ユニバ-サルスタジオで垣間見た撮影現場で、


私は自分も将来ここで働きたいという夢を抱いたのだ。


それはずっと続いていて、


あたしは、UCLAで映像を勉強する道を選んだのだ。


でも、会ってしまった大切な人に。


行ってしまったらもう帰ることは無いかもしれない。


二度とあの人に会えない。


もし、行かなくてこっちの大学で、ということになれば


あの人とずっと一緒にいられる


今のあたしには


そっちの方が最優先事項になっている。


でも、そうしたいと主張するだけの理由が見つからず


親にも先生にも明確な答えが提示できない。


あの時モ-リに相談したのだってかなり切羽詰まっていたのに。


何も答えをもらえなかった。



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