Jelly Beans
サンフランシスコは坂の街


坂の脇にパステルカラ-のとんがり帽子の家が立ち並び


ケ-ブルカ-と車が所狭しと行きかう


小さいころ大好きだった「魔女の宅急便】に出てきた街によく似てて


パパにねだって良く連れて来てもらった。


「いちごが好きそうな街だね。」


モ-リが呟きながら、



「あれが、アルカトラス島?」


と海の向こうを指さす。


「そう、あたし小さいころ行ったけど怖かった想いでしかない。」


「行ってみない?」


「う、いいけど手繋いでてよ。」


「もちろん、俺の手はいちごと繋ぐために付いている。」


ギュウっと握ってくれるこの手はあたし限定なんだ。


幸せ込み上げちゃう。
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