Jelly Beans
「瑞希が、明日一番の船予約してくれたよ。」

携帯電話を閉じながら


「どっか行きたいとこないなら、今日はホテルに行こうか。

 
 いちご飛行機で眠れてなかったろ。


 夜はどうせホテルで食べるんだし。」


「うんそうだね。」


誰も知らない街で二人手を繋ぐ


夕陽に照らされゆっくり歩く。


昔遊び疲れて父の背中でゆられていた幼い日を思い出す。


どうして、モ-リが傍に居るのに、


昔の事を思い出してばかりなんだろ。


ちょっと目がしらが緩むのを感じた。


「ん?どうした。」

首をかしげたモ-リの顔が夕陽に融けてドキンとした。







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