Jelly Beans
ホテルの窓からは夢の国が一望できる。

ついさっきまで載っていたアトラクションや歩いた街並みが

色とりどりに輝いて広がっている。

「あ、モ-リ花火だよ!」

「間にあったな。」

「特等席だね!」

「モ-リあたし幸せだなあ。」

「今更だろ。」

「うん、でも言いたかったんだもん。

 1年前のあたしは、モ-リとこんな風にしてるなんて思いもしなかった。」

「つきあいだした頃か。ふふっ期限付き恋愛しようなんて、よくやったよな。」

「笑い事じゃないよ、

 あたしはイッパイいっぱいなのにモ-リは一人で余裕で、、」

「余裕なんかじゃないよ、いちごちっともその気にならなくって焦ってたよ。」

モ-リは後ろから腕をまわして後ろから抱きしめて、

「俺のものになったなんて夢みたいだ。」




窓の外ではいつの間にか花火は終わって、

そのままライトダウンしてそろそろ閉園になりそうだ。

あたし達はハーネムーン3日目の夜を迎え、

熱い甘い時間を過ごす。

「愛してるいちご。」

「あたしも、愛してる。」








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