Jelly Beans
瑞希ちゃんがVIPツア-を手配しておいてくれたので、

実際に撮影している現場を見学した。

小さい頃夢見ていた世界がそこにあって、ドキドキしたけど

でも、他人事のように覚めて見ている私もいる。


「これが、いちごのやりたかった世界なんだよね。」

トラムツア-のトラムの中でモ-リは私に聞いてきた。

「う~ん、確かにそうなんだけど。

 前ほど強烈にやりたいというのは薄まってきてるのかな。

 多分、高校卒業してこっちの大学に来ていたら、

 やっぱり闇雲に夢を追ってたかもしれない。

 あたしはモ-リの傍で日本でやるんだって決め時、

 すでにあたしは、夢に拘ってないの。

 やりたいことができるのが一番だもの。

 ねえモ-リ今一番あたしがやりたい事ってなんだと思う?」



「俺と一緒にいること?」


「何でわかったの~??」


モ-リはあたしのホッペにちゅっと口を寄せて


「俺も同じだから。」


奇しくもトラムは、地下鉄の駅に止まり、地震に見舞われ

火災と洪水に襲われている最中だった。

他の乗客はその現象をカメラに収めたり見入ったりしている最中、

あたし達は見つめ合い、熱いキスをした。

/////
も~新婚ってのはなりふり構わないんだから~

ってあたしたちなんですけど、


ここは、アメリカだし、誰も気にしてないし、、、


でも、恥ずかしい~。













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