SWIMMING*SCHOOL
ぐんっと伸びるコーチの身長。
「水中の指が何本か当てるだけじゃ本当に目を開けているか分からないってね」
上原さんみたいなのが出てくるかもしれないからと、皮肉を付け足される。
「やっぱ水中でじゃんけんとかに変えてもらったほうがいいな」
「い…意義は!!」
「はい?」
私の他に勘で合格した子がいるか、
またはそんな賭けにでるような子がいるか知らないけれど、
私のせいで審査手段が厳しくなるのは気の毒に思えた。
よって、叫んでしまった。
「意義?何の?」
「水の中で目を開けることに、何の意味があるんですか!!」
梶原コーチは必死だな…と言いながら壁にもたれた。