SWIMMING*SCHOOL
「え、いや…あの」
「一度目開いちゃえばもう怖くないだろ?」
キスするからなんていうコーチの冗談でドキドキして、どっか胸の内で期待してキュンキュンして、
そんな最中に水中で目を開けることを克服してしまった自分の今置かれている現状に戸惑っている間にも、
コーチは達成感溢れる顔で話していた。
「要は勇気だよ。怖いのは最初の一歩だけだって」
今でも怖い気するけど…
だって水中で目開けれた実感ないんだもんっ!!
さっきは何が起こったのか全く分からなくて、
びっくりして思わず顔あげちゃったけど、
本当にあれは、開いたのだろうか?
「じゃ、もう一度やろっか」