SWIMMING*SCHOOL

コーチはどう思ってるかは知らないけど、少なからず私には変な空気に感じられた。


てかこんないきなりの沈黙、気にならないのもおかしいか…。


「なあ」


その沈黙を破ったのは、梶原コーチだった。


引かれる…
私絶対に引かれる…!


「…ここはツッコむとこだろ」


…へ?


「ツッコまれないとなんか俺、自意識過剰な奴じゃん…」


「ああ…なんだ、びっくりした…」


別に見惚れてたことを見透かされたわけじゃなかったのか。


「な…っ!なに素でびっくりしてんだよ。俺がナルシストだって信じきるなよ」


「だってまさか冗談だとは思いもしなくて」


梶原コーチは軽くため息をついた。


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