SWIMMING*SCHOOL

「もう、いいからほら、けのびやるぞ」


まあ最終的には、水泳なんだなあ。
と、ちょっといじけてみる。


私は水泳をやらなければ梶原コーチには出会えなかったわけで、

水泳の練習をするときでしか梶原コーチに会えないわけで、

私がドキドキしようがギクッとしようがキュンキュンしようが、

結局水泳の練習は続くんだ。


何がいいたいのか、何を悩んでるのか全然自分でも分からないけど、

ひとつ言えるのは、私は大嫌いな水泳に感謝してるってこと。


「基本、バタ足も息継ぎもなし。

抵抗を減らすために、潜ってからできるだけ低い位置の壁をおもいきり蹴って、

あとは苦しくなるまで伸びるだけだ」


< 78 / 113 >

この作品をシェア

pagetop