SWIMMING*SCHOOL
「よし、合格」
いつの間にか目の前には梶原コーチの綺麗すぎるお顔があって、普通に息をしてる自分の状況にきょとんとしてしまっていた。
「まあ多少おまけしたけどな」
そこでやっとこさ理解した。
梶原コーチが、もうすぐでゴールしそうだけど止まってしまった私の腕を掴んで引き寄せてくれたんだ。
おまけしてもらったけど合格したんだ!私!
じゃあ私のお願い、コーチにひとつきいてもらえるんだ!
喜びがあとから押し寄せて、自然と笑みがこぼれる。
「やった…」
「へえ」
そこで気づいた。
梶原コーチが私の顔を覗きこんでいることに。
「そんな顔もするんだ」