泣いてなんかやらない

俺は何も言えなかった。



「でも私、別れたこと後悔してない。疑心暗鬼になってお互い傷つけ合うよりずっと良いと思った。悲しい想い出が増えるよりは楽しい想い出のままで……」

と李花がそこまで言ったとき、俺は李花の言葉を遮るように言った。

「俺は!!」
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