琥珀
「てめぇ!
琉希さんに向かって…!」
「隼翔やめろ。
お前…神藤だな」
「おや、ご存じでしたか。
狂鬼様のようなお方は、我々のことなどいちいち存じてないかと」
隼翔が隣で苛立っている。
さっきからこんな場所であたしの通り名を連呼してくる神藤。
幸い、瑠愛達は居ない。
「お前さ、さっきから狂鬼狂鬼うるせぇよ?
あたし今狂鬼じゃないんだけど」
あたしはそう言い小馬鹿にするように笑った。
すると神藤の顔が一変し、鬼のような形相になる。
「安心しろ。
今から戻ってやるよ―
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