FINAL STAG ~ in ファミレス ~ Are You Ready?
「あんたの勘違いだし、あんたは何も知らなかっただけ。あんたの知らなかった事が全て真実で嘘でも何でもない。」
俯いていた顔を上げた彼女の目を捉え、
「いーい?泣いたって何にも変わんない。」
出入口を背後にして座っている彼女の後ろを指し、
「`あいつ´に聞きな。どこまでホントの事話すか分かんないけど、`あいつ´の口から聞いた事を信じるか信じないかはあんた次第。」
`あいつ´を都市伝説並に仕立てた頃、キョロキョロしていた目があたし達が座っている席を捉えた。
「美奈子!!」
ネクタイを緩めながら、少し弾んだ息のまま智幸がこっちに近付いて来た。
同席者を確認すると智幸は焦っていた顔を益々気まずそうにした。