コーヒーに、ひとかけら
「…コーヒー。」
「はいどーぞ。」
阿吽の呼吸の、私達。
『友達』ってよりは近いけど、『恋人』っていう程甘くない関係。
ある意味、『熟年夫婦』的な?
何がほしいとか、空気感で理解しあってる、というか。
信頼関係自体は築けてる仲、だと思う。
…ただ、私達の間はノンシュガー。
ミルクでほんのりマイルドな甘さをプラスする訳でもなく。
彼に差し出したコーヒーのブラックのように、なかなか甘くはないのだ。