十人十色の十恋物語<短編集>
[ 今○○でコーヒー飲んでます。 ]


ひとひと。からのメール。
私も今その店に入ったところだった。
同県ってだけだから、ここにいるわけないけどね。
なんて自分で笑いながら店内をキョロキョロしていた。


あれ?
同じ中学だった、煤竹くん発見しました。


「 煤竹くん久しぶり!
今一人なの? 」


私はトレー片手に話しかけた。


「 若苗、久しぶりじゃん。
一人だよ。」


煤竹くんは自分のトレーを寄せてくれて、
私のトレーを置いてくれた。


「 相変わらず、ちっちぇなぁ!
成長しなかったのか? 」

そんな嬉しくない言葉をいいながら、
携帯を閉じようとした画面は、ゲームサイトだった。
私は間違っても聞いて見ることにした。


「 ねぇ、煤竹くんってさぁ。
もしかして、ひとひと。って名前だったりする? 」


一瞬顔色がかわった。


「 そんな名前でゲームしてるけど、どうして? 」

「 良かった。
煤竹くんが、ひとひと。で。
私は、みなちん。だから。 」


携帯の画面を見せて笑った。


「 これからも仲良くしてくれる? 」


「 もちろんだよ。
オレ、みなちん。に会いたかったから。 」


お互いのメールアドレスを交換した。
同じ中学だった友達と、違った形で出会えて
知ってる人で良かったと安心した。


「 みなちん。
これから時間あるならデートしない?
せっかくリアルで会えたんだから。 」


二人が恋愛に発展するかは未定だけど、
きっと二人なら楽しんで仲良くできると思うなぁ。


みなちん。の
ゲームと恋愛が、
ひとひと。によって
上達していきますように。




end


2012/03/03
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